新潟県三条市の不動産はいくらで売れる?売却価格の相場を徹底解説
新潟県三条市は、県の中央部に位置し、金属加工を中心として栄える職人の街として知られています。中心市街地にはスーパーや商業施設が揃い、山や川などの豊かな自然に囲まれた住みやすさが魅力です。
今回は、新潟県三条市で「空き家になっている実家を処分したい」「土地を高値で手放したい」という方に向けて、三条市の不動産相場について解説します。
三条市の不動産売却額
三条市の一戸建てと土地の売却額の相場はいくらなのでしょうか? 国土交通省の不動産取引価格情報を元にご紹介します。
三条市の一戸建ての平均売却額
まずは三条市の一戸建ての売却額相場を見てみましょう。
期間 | 平均売却額 | 取引件数 |
2022年10月~2023年3月 | 1,366万円 | 27件 |
2023年4月~2023年9月 | 1,130万円 | 13件 |
参照:国土交通省「不動産情報ライブラリ」
直近半年間の平均売却価格は1,130万円で、前半期と比較すると236万円下落しています。また、取引件数は14件下がりました。
平均売却価格と取引先件数が減少していることから、三条市では一戸建ての購入需要が下がっていると考えられます。
三条市の土地の平均売却額
次に三条市の土地の売却額相場を見てみましょう。
期間 | 平均売却額 | 取引件数 |
2022年10月~2023年3月 | 737万円 | 47件 |
2023年4月~2023年9月 | 618万円 | 18件 |
参照:国土交通省「不動産情報ライブラリ」
直近半年間の平均売却額は618万円で、前半期の平均売却額より119万円下落しています。取引件数は29件減少しました。
平均売却価格と取引先件数が減少していることから、三条市では土地の購入需要が下がっていると考えられます。
三条市の土地価格の動き
三条市の土地価格は、最新の公示地価で平均3万4,366円/㎡(2024年)、坪単価では平均11万3,608円/坪で、前年からの変動率は-1.92%です。1983年から41年分のデータの中で、2024年が最低値の価格となりました。
土地の売却価格が下がっている理由としては大きく2つ考えられます。
- 単身世帯の増加
- 空き家が増えている
単身世帯の増加
1つ目の理由は、単身世帯が増加しているためです。
2018年に98,190人だった三条市の総人口は、2023年に92,361人となり、5年間で5,829人減少しました。一方で、世帯数は36,212世帯から37,231世帯と1,019世帯増加しています。
これは、独身世帯が増え、家族世帯が減っていることを意味します。特に移住が増えているのが外国人住民で、5年間で561人から752人と191人増加しました。外国人労働者は車を持たないことが多く、賃貸アパートの需要は増えても土地の需要は増えません。
さらに、若い世代は進学や就職で市外に出てしまうため、家を買う人が少なく、土地価格の下落が進んでいるとみられています。
空き家の増加
2つ目の理由は空き家の増加です。
2018年の住宅・土地統計調査によると三条市の空き家率は11.7%、空き家数は約4,450戸と推計されました。今後も出生率の低下や高齢化が進むに伴い、空き家は増えていくと予想されます。
また、空家法の改正等によって、今後空き家の売却が進む可能性が高くなっています。しかし、買い手となる若い世代は減っており買い手がつきにくいことから、一層土地価格の下落につながっているのです。
三条市の公示地価と実際の取引価格の違い
すでに土地の価格が下がっているため、売却しても大した金額にならないのではと思いますよね。
しかし、土地取引の相場である公示地価と実際の取引価格は必ずしも一致するわけではない、という部分に注目しましょう。
公示地価以上の価格で取引されている事例
三条市内の取引のなかで、「西裏館」の公示地価より実際の取引価格が高くなった事例がありました。
国土交通省の不動産情報ライブラリによると、西裏館の公示地価は11万円/坪でしたが、過去3年間の実際の取引価格は15万円/坪で、公示地価より大幅に高く取引されています。
全国で見てみると、同じ地域でも公示地価の2倍以上の価格で取引される例もあります。つまり、今お持ちの不動産は想定しているより数十万円から数百万円高く売却できる可能性もあるのです。
参照:国土交通省「不動産情報ライブラリ」
三条市の不動産売却、今後の見通し
三条市では、地域住民の交流の場を創出し、中心市街地のにぎわいを取り戻すための取り組みとして、2022年7月に図書館、鍛冶ミュージアム、科学教育センター、ステージえんがわ、ひろばが一体となった図書館等複合施設を建設しました。
また、2019年12月に開館したスポーツ・文化活動の活発化と市民の交流を育む施設である三条市体育文化会館などと結びつけることにより、多彩な市民活動を育むエリアとしての環境整備を進めています。
中心市街地・シャッター街の空き家活用施策
高齢化が進む中心市街地の商店街では、空き家を積極的に活用するなど、若者主導でのまちづくりを進め、関連したイベント等を企画することで年々来街者が増加しています。
その1つが「商工会議所青年部空き家対策事業」です。若者の出店を促すため、空き店舗の情報発信に消極的なオーナーに取材交渉し、潜在的な出店者や移住者に向けた空き家空き店舗情報をYoutubeで配信しています。
ほかには「燕三条空き家活用プロジェクト」があります。一般社団法人燕三条空き家活用プロジェクトは、空き家を舞台にした商店街若手人材の育成を兼ねたDIYイベントや、実際に空き家を再利用して作った複合交流拠点をオープンするなど、空き家の利活用・空き家の流通促進事業を進めています。
燕三条駅を中心に高等教育機関・病院・商業施設が揃う
また、新幹線が止まる燕三条駅のある須頃地区では、2024年3月に済生会新潟県央基幹病院が開設しました。
懸念される人員不足解消に向け、近隣に看護医療歯科衛生専門学校を整備し、地域の慢性的な看護職員不足に対応するとともに、若年層の転出抑制を図っています。
さらに2021年には三条市立大学校を新設。三条市の基幹産業であるものづくり(金属加工や機械関連等)が学べる大学として、地元就職に結びつく人材の育成を行い、地場産業活性化や若年層の転出抑制、他県からの学生の受け入れを強化しています。
2025年にはイオンリテール北陸信越カンパニーがイオン三条上須頃店(仮称)をオープンする予定で、一層賑わいが増える地区になると予想されます。
こうした中心市街地および新幹線駅や国道沿い双方の活発化を促す取り組みにより、市内全体に活気が戻り、住みやすいまちとして人の流れが戻る可能性も考えられます。
まとめ
今回は、三条市の不動産売却額の動向について解説しました。三条市の一戸建て、土地ともに売却価格が減少傾向にあり、取引数も少なくなっています。
しかし、2021年に実施された人気移住地域ランキング「SMOUT移住アワード2021上半期ランキング」(面白法人カヤック発表)では、数ある魅力的な地域を抑えて三条市がナンバーワンに輝くなど、全国から注目を集めている地域なのは間違いありません。
中心市街地の商店街の活性化や、新幹線駅まわりの生活利便性が向上することでにぎわいが増し、今後は不動産の需要が伸びる可能性が期待できるでしょう。お持ちの不動産があり、価格が知りたい場合はぜひご相談ください。
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